小笠原諸島は、地球が誕生してから一度も大陸と陸続きになったことがない「海洋島」であり、海流、風、鳥などによって運ばれてきた動植物は独自の進化を遂げました。貴重な生態系を保護するために島内の森や山の大部分は森林生態系保護地域に指定されており、現地のガイドの同行がなければ入ることができませんが、一歩森に踏み入れれば東京はおろか、ここが日本であることさえ忘れてしまうほどの驚きと感動があります。父島では多くの観光客が森歩きやトレッキングを体験していますが、特におすすめなのが千尋岩(ハートロック)のトレッキング。コース上には滝や巨大なガジュマルの木、数々の固有種の植物など見どころ満載で、2時間半ほどで到着する終点のハートロックはまさに圧巻の絶景です。断崖絶壁の崖上からボニンブルーの大海原と天然記念物の無人島「南島」を望む大パノラマは、一生の思い出に残ります。