旅の始まりは東京・竹芝桟橋から。大型客船「さるびあ丸」に乗り込み、東京の夜景に見送られながら向かう先は約180km先にある神津島。透明度が高くキラキラときらめく海と白くまぶしい砂浜、四季折々の花々が咲き誇る緑豊かな山が目を引くこの島は、はるかな昔に神々が集ったとされており神秘的な美しさを醸し出しています。到着まで時間はたっぷりあるので翌日に向けてしっかり身体を休めておきましょう。

神津島へは午前中に到着します。まっちゃーれセンターの観光協会または、コインロッカーで荷物を預け、トレッキングの準備を整えたら島の中央にそびえ立つ天上山へ。標高572mと決して高い山ではありませんが、初心者なら黒島登山道からのルート（3時間20分）がおすすめです。山の上にひろがる砂漠地帯「裏砂漠」をはじめ、雨の日の後にハート型に水が溜まる「不動池」、伊豆諸島を一望できる「新東京百景展望地」など変化に富み開放感のある景色を堪能できます。天上山登山マップは神津島観光協会で配布しているので登山前に立ちよりましょう。夜には「よたね広場」で島民のガイドによる星空観賞会（要事前予約）が行われます。満天の星の下でゆったりとした時間を過ごしましょう。

神津島から式根島へは船で移動。午前中は出港時間まで思い思いの過ごし方で楽しめます。約1時間ほど船に揺られ到着する式根島は、道のアップダウンが激しく移動手段には電動自転車がおすすめ。ネギトリラーメンが名物の定食屋サンバレーで腹ごしらえをしたら島内散策のスタート！食後の運動がてらまずは「泊海水浴場」を目指しましょう。岩にぐるりと囲まれた入り江の美しい海岸を堪能した後は、島の西側に進路をとり、新東京百景にも選ばれている景勝地「神引展望台」へ。半日動き回って疲れてきた体を癒やすには温泉がおすすめ！海岸の岩場に湧く「地鉈温泉」は水着着用の屋外温泉。源泉温度が約80℃もあるので、海水と混ざって適温になっている場所を探しましょう。「式根島温泉憩の家」は屋内温泉施設。泊海水浴場を描いたタイル画に注目です！

式根島からさるびあ丸に乗り約20分のショートクルーズでお昼前に新島港に上陸。事前に予約しておいたレンタカーを受け取ったら、特産品の明日葉をつかった明日葉天そばでランチタイム！島内には新島ならではの壮大な景色が楽しめる展望台が点在しています。お気に入りの場所を見つけにドライブへでかけましょう。展望台めぐりをしていると不思議な石像「モヤイ像」に出会います。これは新島から産出される岩石「コーガ石」からつくられており、モヤイとは「力を合わせる」という意味の島の言葉。渋谷にあるモヤイ像も実は新島から寄贈されたものなのです。

3島をめぐる4泊5日の旅もついにフィナーレ！新島港から大型客船「さるびあ丸」で約7時間、東京・竹芝に向けてこれが最後の船旅となります。デッキで頬をなでる風を感じたり、船内でこれまでの旅の記憶を思い返しながら過ごすあなたのことを優しくゆっくりと運んでくれます。